熱がある
発熱
発熱は様々な疾患で認められます。特に頻度が多いのは感染症が原因となっている場合です。熱以外に、どのような症状が一緒に出現しているかが、診断をする上で重要な情報となってきます。そのあたりに着目して症状の経過を医師にお伝え頂けますと、スムーズに診療を行うことができます。
かぜ・インフルエンザ・新型コロナウイルス感染
発熱とともに咳や鼻汁、のどの痛みなどを呈する場合には、気道の感染症が考えられます。特に症状が鼻、のど、気管など複数の場所に同時に出現している場合には、ウイルス感染を疑います。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症では、38度以上の高熱を呈する場合があります。当院では抗原検査を実施しておりますので、必要に応じて検査を行い診断致します。
感染性胃腸炎
発熱とともに吐き気や下痢、お腹の痛みなどを認める場合には、感染性胃腸炎の可能性が考えられます。多くは時間の経過で自然に改善するため、水分摂取を十分に行いながら、対症療法のお薬で経過をみていきます。高熱や血便、激しい腹痛を認める場合には、原因菌を特定するために便の検査を実施することがあります。
肺炎
発熱とともに、咳・たん・息苦しさなどを認める場合には、肺炎の可能性が考えられます。肺炎の場合、鼻水やのどの痛みなどは目立たないことが多いです。胸のレントゲン検査を行い、肺に白い影を認めることで診断されます。血液検査で炎症の数値を確認するとともに、抗生物質で加療を行います。
腎盂腎炎
膀胱炎のような症状が先行し、左右どちらかの腰の痛みと39度以上の高熱を認める場合には、腎盂腎炎の可能性を考えます。腎臓に菌が入り炎症を起こしていますので、腰のあたりを叩くことで響くような痛みを感じます。血液検査、尿検査などを行い、抗生物質で加療を行います。
その他の発熱の原因
頻度は低いですが、膠原病や甲状腺などの内分泌疾患、がんなどの悪性腫瘍や血液疾患などでも発熱を来すことがあります。診察の結果、発熱の原因が明らかでない場合には、近隣の病院と連携しながら追加の精査をご提案致します。